なぜウレタンを入れるとボディ剛性がUPするのか

サイドシルに発泡ウレタンを入れるだけで本当に剛性があがるのでしょうか?という質問をよくいただきますのでここで剛性があがる理由について説明します。
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サイドシルは鉄板で出来た長い柱状の空洞です。丸いしるしはスポットの溶接です。 ここでは仮に鉄板が紙で出来ているものと想定し、スポット溶接部を糊付けした部分と想定してみてください。 紙で出来ていると考えると図のように丸めて3点で止めているだけなら力が加わると・・・
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このようにねじれたり・・・。
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このように曲がったりする事が考えられます。
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では、のり付けの部分を増やしてみる(いわゆるスポット増し)とどうでしょうか? 確かに丸めた部分の接合部の結合力が強まり、のり付けする前よりは変形に対する強度は高くなると思いますが、のりしろを増やしただけで本当に強くなるのでしょうか?
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このような変形を防ぐために空洞の中いっぱいに埋めるのが発泡ウレタン材です。 発泡ウレタンのどんなものかわからない場合はせんべいみたいな硬さのものがつまっている様な状況を考えてみて下さい。 それぐらいの硬さのものが空洞の中いっぱいに埋まってしまうと簡単には変形しそうにないことがおわかりだと思います。
このように、サイドシルに入れることによってボディ剛性が高まる発泡ウレタンの充填ですが、他にも
・スポット増しや、ロールケージ組み込みと比べるとかかるコストが安い
・重量の増加が少ない
・自分で作業できる
・短時間で作業が完了する・・・・
などのメリットがあります。

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